虫歯治療
飲食をすると、その直後から虫歯菌が糖分から酸をつくりだして、プラーク(歯垢)が酸性になります。このとき歯の表面(エナメル質)を溶かし、カルシウムやリン酸が奪われます。この反応を脱灰といいます。
しばらくすると唾液の働きにより、酸が中和され、カルシウムやリン酸が歯の表面(エナメル質)に再び戻ってきます。これを再石灰化といいます。
飲食のたびに脱灰と再石灰化が繰り返され、脱灰が優勢になると、再石灰化が追いつかなくなり、虫歯へと進行していきます。
虫歯の進行
エナメル質の虫歯(C1)
虫歯はまず、エナメル質から発生します。
歯のかみ合わせの溝の部分や歯と歯の間に起こりやすく、この時点では痛みは感じられません。
象牙質の虫歯(C2)
虫歯がエナメル質を越えて象牙質まで進んだ状態で、ときとして冷たいものや熱いものがしみるようになります。
この時点では虫歯が神経まで進んでいないので、簡単な治療で治すことができます。
歯髄炎(C3)
虫歯が神経まで到達し、歯の神経(歯髄)に炎症が起きている状態で、激痛をともないます。
細菌に感染した歯の神経を取り、最終的に金属などでかぶせる治療を行うため、完治するまで時間がかかります。
歯根の虫歯(C4)
歯の上の部分が崩壊し、歯根だけが残った状態で、根の先に膿みの袋ができる場合があります。
その場合、噛んだときに痛みを感じます。
ここまで虫歯が進むと保存は難しく歯を抜く場合もあります。